壁にもたれていると、斉藤さんの声がした。 「藍菜ちゃ〜ん。遅くなってごめんね。 いつもの喫茶店行く?」 あたしは首を横に振る。 とにかく早く終わらせて帰りたかった。 「どうしたの?」 「ううん。早く斉藤さんとしたくて。」 「嬉しい事言うね。 …そっか。なら早く行こう。 今日は給料日だから奮発するよ。」 あぁ。 だから2日連続であたしと会えたんだ。 一つ謎が解けた。