「河井!」



名前を呼ばれたあたしは
慌てて振り返った。





廊下には
普段ここには来ない人‥



あたしは驚いて

持っていたほうきを
床に落とした。







「なんだ‥掃除かよ。」



冷たいこと言うこの人は‥



矢島‥
あたしの彼氏。







「はぁ‥」

矢島の息は少し上がってた。



慌てて走ってきたみたいな‥





「なに見てんだよ‥。」



恐い目であたしを見る。

なにって
そっちが呼んだんじゃん‥。






「ちょ‥待ってるから、

早く終わらせろ。」






あたしは

落としたほうきを拾って
急いでゴミをはいた。