「ネットで勇菜の写真が無断でアップされてる。
しかも全部悪意があるのが丸わかり」

「これって……」

朝陽の操作する画面を見てみると、そこには勇菜と複数の男性のツーショットの写真が次々に写し出されていた。

先日の朝陽との写真はもちろんのこと、堀原、拓也、勇人との親しげな写真。
ネットでは困惑と驚愕、失望の声が上がっていてまさに炎上状態だった。

「堀原さんが連絡くれたときに後ろで鳴ってた電話って……」

「この写真に関するマスコミや一般人からの問い合わせだ」

「すごいことになってたんですね……」

写真はすごい勢いで拡散されていったのだろう、一個ワードを打つだけで写真と辛辣なコメントがたくさん出てくる。
ネットってすごいなぁ……。と感心していると、あの……。と隆矢が声を上げた。

「聞きたいことがあるんですけど、いいですか?」

「どうぞ?」

恐る恐ると言った感じに話す隆矢に朝陽が答えると、隆矢は堀原を見た。

「失礼ですがあなたは……?」

「Shineのマネージャーの堀原だ。
元陽菜のマネージャーで陽人と勇菜は生まれたときから……それこそオムツすら変えさせられたこともあるくらいでお互い恋愛対象ではないからな」

「そ、それは疑ってません」

ただ、誰だろうと思っただけです。と言った隆矢の言葉に全員が勇菜に、まだ紹介してなかったのか。という視線を向けると、そう言えば伝え忘れてたな。と勇菜は誤魔化すように明後日の方向を向いてやり過ごした。