桃は目を覚ますとすぐに司の部屋に自分がいることに気づいた。すでに懐かしく感じる部屋。

司の香り。

簡単にまた涙が溢れた。

ベッドから起き上がり寝室の扉を開けるとベランダでタバコを吸う司が目にはいった。

そんな後ろ姿さえも懐かしくて…愛しくて…切ない。

桃が立ち尽くしていると司が振り返った。


桃に気づいた司は困ったように微笑んだ。