『明日から、恭香の部屋で一緒に暮らす』


え…?


何かの聞き間違い?


『黙ってたらわからない』


『あ、あの…今、一緒に暮らすって言いました?』


『ああ、言った』


『ちょっと意味がわからないんですけど…やっぱり私をからかってるんですか?』


私も、さすがにムッとした。


『お前って…俺を何だと思ってる?』


『本宮さん、ちょっと意味わからないです。強引だし、怖いし、一緒に暮らすとか言うし』


本宮さんが、鼻で笑った。


またまたムッとする。


本当に嫌かも。


『俺、家を出るから、お前の家で暮らす。本気だから』


『家を出るって、本宮さんは社長宅に住んでるんですよね?』


本宮さんは、少し黙ってから答えた。


『少し考えたいんだ。将来のこと。父さんがいたらいろいろ考えられないから。恭香は一人暮らしだし、別にいいよな?』


いいよな?って、いいわけないじゃない!