「ねぇ、進の後ろ側行って話していい?」
私は、進の顔を見ると絶対に泣いちゃう気がしたから、わざと言った。
「別にいいよ」
そう進が言った後、私は進と背中合わせに座った。
意外にでかい肩幅。
進も成長したんだね。
やだっ!私変態みたい!
「早く言えよ」
「あっ!そうだった!」
てっきり忘れた私は、真剣に一滴ゴクリとつばを飲み込んだ。
「えっと...私の好きな人がね、離れていっちゃうの。――――――――――――」
全部話した私は最後に声を震えて言った。
「でも、私の好きな人は一生懸命話しているのに聞いてないようで、離れないように....ぅぅ...グスン」
泣いてしまった。
泣かないように唇を何回も噛んだ。
でもダメだった。
進の気持ちの方が大きかったんだ。