ポカーンと口を開けたまま。


「え、それは三崎くんの妄想とかじゃなくて?」


「違うし、なに言ってんの。
帆乃の彼氏は僕だし」


みるみるうちに、明日香ちゃんの大きな瞳がどんどん開いていって



「え、えぇ!?!?
う、うそ、ほんとに!?!?」


「ほんと。
だから気安く触んないでよ」


「えっ、帆乃ちゃんほんとなの!?」


依生くんの言葉だけでは信じられないのか、矛先がわたしのほうに向いた。


「う、うん。
じつはいろいろあって付き合うことになりまして…」


「うぇぇ!?い、いつから!?
いろいろってところがすごく気になるよ!?
えっ、おめでとうおめでとう…!!ってか、涼ちゃん知ってた!?」


「いや、初知り」


花野井くんも驚いてはいるみたいだけど、けっこう冷静。


「涼ちゃん落ち着きすぎじゃない!?
ついに2人がくっついたのに!」