「どういたしまして。ほんとは誕生日まで眠らせておくつもりだったけど、そんな顔されたら種明かししたくなった」
なんて、愛おしそうに目を細めてわたしの頭を優しくそっと撫でた。
そんなにひどい顔してたかな?
「シュシュもネックレスも全部大事にするから」
「うん。全部、可愛くて似合ってた。あ、美蓮が可愛いからか」
「なっ……」
ユウのそんな言葉一つでわたしの鼓動は加速して、ぶわぁっと顔が熱くなる。
顔が赤くなっているのを隠したくて俯いたけど、ユウの手によって顎をくいっと掬い上げられ、必然的に絡み合う視線。
「そーやって、俺だけにドキドキしてればいいよ」
余裕そうな笑みを浮かべてそう言ったユウ。
悔しいけれど、わたしはユウにドキドキしている。
普段は甘えたがりでわがままで意味わかんないくせにこういうときだけとびきり甘く大人な顔してわたしを惑わせてくる。
たまにくれる優しさなんてもっと溺れてしまうだけなのに、わたしは今日もユウへの好きを募らせている。