「でも、それならそれで普通に言ってくれたらいいのに」


なんか無駄に傷ついちゃったじゃん。


「普通に言ったら美蓮は遠慮してほんとに欲しいやつ言わないでしょ」

「っ、」


図星だった。

確かにあの場で普通に誕生日プレゼントを買ってあげるって言われても申し訳なくなって好きな物を選べていなかったと思う。

そんなところまで見透かしているなんてズルい。


「……ほんとズルい」

「これ、いるの?いらないの?」


そう言いながらわたしの前でネックレスの入った紙袋をブラブラと揺らしてくる。


「いるに決まってるでしょ。ありがとう」


目の前で揺らされていた紙袋を受け取って、シュシュの時と同様に胸の前でぎゅっと抱いた。

嬉しくて、幸せで、だらしなく頬が緩む。
だって、ユウがわたしのためにそんなことしてくれるなんて。