「そういえば、ユウはなんか食べないの?」


お腹すいてたって言ってたのに。

ユウが食べれそうな甘さが控えめのチョコレートケーキだってあったし。

それをメニューを見ていた彼だって知っているはずだ。


「んー、どうせ美蓮それ食べきれないでしょ」


見透かしたように口にしたユウにドキリと心臓が跳ねた。

実際にそうだから。
わたし一人ではパンケーキ二枚は少し多い。

いつも誰かに手伝ってもらうか初めからパンケーキは頼まないことにしている。

今日はユウが相手だったから何も気にせずに頼んじゃったけど。


「なんでわかるの……」

「美蓮のことならなんでもわかるよ」


そう答えて、得意げに笑っているユウ。