ていうか、間接キスだったよね……?

今更ながら恥ずかしくなってきて顔が熱を帯びていき、ドクンドクンと鼓動が甘い音を立てる。


「げぇ、甘い」

「甘いの苦手なのに食べるからじゃん」

「美蓮が食べてたらなんか食べたくなる。ほんとは美蓮のこと食べたいからかな」

「……は?」


ちょっと何言ってるかわからないんですけど。

わたしが食べたいって全然理解できないよ。


「美蓮は甘くて美味しそー」


頬杖をついて、にんまりと色っぽく意地悪な笑みを浮かべてわたしを見つめる。


「あ、甘いの苦手なくせに!」

「美蓮だったら甘くても苦手じゃなくなる」

「だからさっきから意味わかんない」

「美蓮が可愛くて食べたくなるって話」


いや、だからそれが意味わからないんだってば。