こんなにも甘くて中性的な見た目をしているユウだけど、彼が好むのは甘くないもの。

コーヒーだってミルクやシロップは入れないブラック派だ。


「うわあ、美味しそう」


注文してからしばらくして目の前に置かれたパンケーキに目を輝かせた。


「その顔が見れたなら満足」


なんて、アイスコーヒーをストローで飲むながらとびきり甘い笑顔で言うからまた心臓がうるさくなっていく。


「だ、だって……美味しそうだから」

「うん、いっぱい食べな」


にっこりと笑って甘やかしくれるユウ。

いつもはわたしが甘やかしているのに今日は逆だ。
予定だって決めてくれているし、何から何までユウの思い通りになってる気がする。


そんなことを思いながら、パンケーキを一口サイズに切って、口の中に入れる。


「んふふ、美味しい」


抹茶の風味が口の中に広がって思わず頬が緩む。

幸せだァ〜〜!
なんていい休日なんだろう。

理由はどうであれ、好きな人と過ごす休日に勝るものはない。