「はい、どうぞ」

「あ、ありがとう……」


レジから戻ってきたユウに袋に入ったシュシュを渡され、申し訳ないと思いながらも受け取った。


「ちゃんと使ってね」

「うん、大事にする。嬉しい」


袋をぎゅっと抱きしめて、言った。

恥ずかしいからユウの顔を見ては言えなかったけど。


「ふっ……ずっと見てたいくらい可愛いね。お腹空いたからなんか食べよっか」


とんでもなく甘い笑顔を向けて歩き出したユウに鼓動がドッドッドッと早鐘を打ち始める。

もう、そんな笑顔は反則だよ。

そうしてドキドキと胸を高鳴らせながらやってきたのはショッピングモールに入っていた落ち着いた雰囲気のカフェだった。


「美蓮、朝ご飯食べてないからお腹空いてるんじゃない?」

「誰のせいだと思ってんのよ」


いきなり部屋に現れて連れ出したのはユウでしょ。

おかげで朝ご飯を食べる暇もなかったんだから。