「俺、女の子が欲しいもんとかわかんないから」


そう言いながら雑貨屋さんのピアスを手に取って、適当に見てからまた戻した。

はあ……わたしってば、何を期待していたんだろう。

都合のいいように使われてるってわかってたのに。
最低だよ、こんなやつ。

わたしがユウのこと好きだって気づいてるくせにどうしてこんな酷いことするの。

好きな人の彼女へのプレゼントなんて選びたくないよ。


「彼女、どういうのが好みなの?」

「んー、知らない」

「知らないって彼氏だよね?」

「俺、美蓮にしか興味ないから」

「っ、」


わたしのことも見ずにサラリと言ったユウの言葉にドクンと鼓動が甘く跳ねた。

いつもなんでそんなこと言うの。

わたしにしか興味がないなら、なんで他の女の子となんて付き合うの。


わかんない、わかんないよ。