「なわけないでしょ!」

「そんなに嫌がってないくせに」


そういうと、ユウはわたしのベッドに寝転がって目を閉じた。

そのうちにわたしはせっせと着替えを済まし、素早くメイクをして、髪の毛も簡単にアレンジを加えて準備を済ませた。


「準備終わったよ」


そう言うと、ユウはパチッと目を開けてわたしをジッと見つめ、ベットから起き上がるとこちらに近寄ってきた。


「ふーん」

「な、なに?」

「いいんじゃない」

「っ、」


そういうのはズルい。
心臓がバクバクと音を立てて騒いでいる。


「照れてる美蓮もかわいくてたまんないね」


なんて、わたしの頭を愛おしそうに撫でてくる。

本当はそんなこと思ってないくせに。
わたしが一番じゃないくせに。


「うるさい。で、なにするの?」

「俺とデートしよっか」

「は?」


この男は何言ってるんだろうか。