姉さんと家に帰る道を歩く。
「潮風、気持ち良い〜」と姉さんが言った。
「だなぁ。」と俺も言う。
「そうだ!覚えてる?」
「何が?」
姉さんからの質問だった。
「龍、小さい頃にはしゃいで転んで大泣きしたんだよ。」と姉さんが言った。
「お、覚えてない…」俺は言った。
俺の恥ずかしい過去、覚えているわけがないし、聞きたくもない。
そんな事を考えながら隣を歩く姉さんの方を見る。
姉さんは居なかった…
俺は焦って振り返る。そこには…