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家に戻って来たあたしはベッドに寝転がり、咲紀の残した日記を確認していた。


《○月×日


今日は文芸部に入部してみた!


図書室の先生に勧められての入部だけど、本を読むのが好きだから楽しみ!》


《○月△日


今日は初めてプロット作りをしてみた。


思ったよりも難しいかも……》


他愛のない内容が続く中、ある日から日記の書き方が変化しているのがわかった。


それまでのように短い文章ではなく、長く、まるで小説のような書き方になっているのだ。


日記がそのまま書く事への勉強になると、気が付いたのだろう。


「え、なにこれ」


日記を半分ほど読み進めた時、あたしはそう呟いて顔をしかめた。


そのページには《あたしは自殺した》という内容が書かれているのだ。