「ええ……じゃあ、誰なんだろう」


「でも、ここのページ操作できるのは立花くんだけだから」



あたしは意識不明のはずの立花さんとメッセージのやりとりをしていたというのだろうか。
そんなはずはない。



「誰かにパスワード教えてたとか……?」


「パスワードは恥ずかしいから誰にも教えられないとか話してたのよ」


「ええ……」



──じゃあ、立花さんとやりとりを?
そんなありえない考えが浮かんでしまう。



「帰りに寄ってみる?立花くんの病院」


「え?」


「立花くんなら、Facebookログインできるはずだし送信画面の確認もできるし」



行ってしまってもいいのだろうかと不安になる。
もしも、別の人が立花さんのふりをしてメッセージを送っていたりしたら立花さんにとってあたしは知らない人だ。



「……行きたいです」



でも、確かめたいという思いの方が強かった。



「立花くんイケメンだから惚れちゃうかもよー」



なんて、木下さんがあたしを突っつく。