「……うそ」




……そんな素振り一切見せなかった。




「高校からずっと好き。だから今まで彼女も作らなかったし、依茉が窪田さんを忘れられないように俺も依茉を忘れられなかった」




切ない顔でそう言う快に私は少し胸が痛んだ。





「依茉、少し俺にチャンスをくれない? 付き合うのも最初は仕事のパートナーとしてでいいから……絶対に窪田さんを忘れさせる……」




ギュッと私の手を握る快に私は泣きそうになった。




そうか……快もずっと私と同じ気持ちだったのか……




いつまでも引きずっちゃダメなことは分かってる。




だから……




「……分かった」




「え?」