バタンッとドアが閉まり、私と渚くんの2人きりになる。
「……」
沈黙に包まれる部屋。
……すごく息がしづらい。
「……元気だった?」
しばらくして沈黙を破った渚くんの言葉に私は驚く。
「……元気だった……って元気だと思う? いきなりあんな手紙残して消えて……意味がわからなかった」
「……ごめん」
ごめんって……
「手紙じゃなくて直接話して欲しかった……私のために考えて別れたことは分かってる……でも私は渚くんのこと一度も忘れたことなんてなかったよ」
「……っ」
私がそう言うと渚くんは傷ついたような顔をした。