加奈は少しいらだちながらそう言った。

「よう加奈。悪いな、こいつらがまた寮で暴れやがってよ~。それをなだめるのに時間がかかったんだ。」

光介はまだふざけたりないのか、あからさまな嘘をならべる。

「また喧嘩か?いいかげんしろ、このすっとこどっこい!」

加奈が怒りながらそう言った。

「今回は違うんだよ加奈。こいつが全面的に悪いんだ。」

秀明が弁明する。

「人のせいにすんなボケ!!」。

加奈の裏拳が秀明のみぞおちにヒットした。

「*=?!#%!!!」

秀明は床で悶絶している。それを見て、光介は爆笑していた。なぜか俊治まで…

「加奈、今回は本当に違うんだよ。」

これではあまりに秀明が報われないため、僕は加奈に今朝の出来事を説明した。

「亮が言うなら信じる。光介、2人に謝れ。」

「信じてくれてうれしいが、俺が言うこともたまには信じてくれよ。」

秀明は腹部をおさえながらそう言った。

「普段の行いだボケ。」

加奈は悪ぶれた様子もなくそう言った。どうしても自分の非を認めたくないようだ。

「まったくだ。お前も亮を見習いやがれ。」

光介もそう言った。

「お前が言うなボケ!!」

再び加奈の裏拳が炸裂した。しかし、光介は間一髪のところでかわした。そしてそのまま隣にいた秀明にヒットした。またみぞおちに…