「莉音は明るくていいなぁ」



笑いながら、くしゃくしゃと髪をなでてくれる。



大きくてゴツゴツした手。ほっとするとともに、こんなにかっこいいから……絶対、同い年の先輩たちが狙っているんだろうなと泣きたくなる。



それに、みーくんが気づいていないだろうから……余計に。



「莉音。あのさ」



みーくんが、少し緊張したような顔で、薄く口を開いた時。



「神山くんっ!」



走ってきて、私とみーくんを引き裂くかのように、みーくんの腕をぎゅっと抱きしめるようなかたちをとったのは……。



1ヶ月のあいだだけで、10回ほど告白されるという、文武両道、そして美少女という先輩。



つやつやの長い髪が、綺麗。私も伸ばしてみたら、みーくんが息をのむような、同い年のような、女の子になれるかな?