たくさんの愛情をくれたのは

私の名前は藤堂結愛(とうどうゆあ)。

名嵐高校に通う高校2年生。

私は生まれつき心臓に爆弾を抱えている。

いわば、心臓病。

このままだと20歳までが限度だって言われてる。

移植でしか救えない命。

最初は毎晩泣いたけどもう泣かない。

死ぬのは怖いけど私が泣くと家族も泣くから。

いいんだ。みんなに笑っていてほしい。

最近心臓が痛くなる回数が増えた。

それでも笑うんだ。
私の家族は4人。

お父さんは藤堂グループの社長、藤堂政人。

お母さんは理学療法士の資格を持ってるけど今は専業主婦、佳乃。

お姉ちゃんはすっごい綺麗で勉強もできるし運動だってできちゃう。

みんなに優しくて明るい、結衣。

明るい家族に囲まれて私は生まれてきた。

けど病気になってしまった。

仕方ないことだけどやっぱり死にたくない・・・
今日から2年生になる。

去年の今日は入学式で緊張してたな・・・

もう一年経った。

クラス替えがあるから緊張するかも・・・

「結愛~起きてるの~?」

「起きてるよ!今降りる!」

お母さんの声でようやく行動開始・・・

制服に着替え下に降りた。
「結愛、おはよう」

「お父さん、おはよう」

新聞を読んでいるお父さんに挨拶をした。

「結愛~こっちおいで!髪やったげるよ~」

「今行く~」

毎朝髪を可愛くしてくれるお姉ちゃん。

「お姉ちゃんはいいなぁ、大学は朝ゆっくりなんでしょ?」

「いや、そんなことないからね?今日はたまたま!」

近所でも知られるぐらい仲のいい姉妹だ。
髪の毛を綺麗にセットしてもらった。

「今日はお団子ね!」

「ありがとう!」

「やっぱ結愛は可愛いなぁ。顔小さいし」

そういってお姉ちゃんは私のほっぺをつまんだ。

「痛いよぉ!お姉ちゃんのが綺麗だし羨ましよ!」

「私が綺麗なのは元からよ。ほら早くご飯食べるよ」

「は~い」

お姉ちゃんは面白くて優しい。

こんな大人になりたい・・・
ごはんを食べ

「それじゃ、いってきます!」

「結愛、今日病院だからね。」

「うん、そのまま行くよ!いってきます」

はぁ、今日は病院か・・・

伸先生は好きだけど・・・

怖いからな。

そんなことを考えていると

「結愛!」

「美月!太一、颯太おはよ!」
「はよ」「結愛聞いてくれよ、朝から美月がさ「あ、もうやめてよ!」

「朝から元気過ぎない?(笑)」

最初に名前を呼んでくれた子が大野美月。

幼馴染で可愛くて優しい私の親友。

すごく眠そうでテンションの低い人が高原太一。

幼馴染で小さいころから一緒。

腐れ縁かな。でもすっごい女嫌い。

最後にハイテンションな人が松野颯太。

幼馴染で基本ハイテンション。