気がつけば、俺がこの高校に入学してから数ヶ月が経っていた。
今年の夏休みは、世界部の皆で遊んだ。世界について勉強したり、皆でお泊まり会をしてはしゃいだり、皆でカラオケに行ったり――。
1日がとても楽しかった。先輩方と居る時間がとても楽しみになっていた。崩れていたと思っていた青春は、全く崩れていなかった。
10月に入ったある日のこと。俺は、全校集会のために体育館に来ていた。クラスの皆が集まりかけ、俺は並ぼうと歩き始める。
その時、俺の意識は急に途切れた。
あれ、ここはどこ?何で倒れてんの?
俺はわけも分からずに辺りを見渡す。世界部の部員やクラスメイトの心配そうな顔が見えた。
……何があったの?
俺の意識は途切れ途切れだ。視界に宮内先輩が映ったり、車いすに乗っている感覚だけを微かに感じたり。気がつけば、保健室のベッドに横になっていた。
俺、何をしていたんだっけ…?
さっきまでの出来事が抜け落ちており、頭も上手く回らない。聞こえてくるのは保健室の先生の声。
俺は、深い眠りに落ちた。