職業柄、結婚式は出来ないと思った私達は、婚姻届だけを出すことにした。
“秋本 蓮也” “朝日 冬華”の文字を見ると、頬が緩む。
「何笑ってるんだよ。」と彼に言われた。
「だって、婚姻届だよ?」と私は訳の分からない同意を求めた。
「そろそろ、出し行くぞ。」と彼は言い私の持っていた婚姻届を取り上げて玄関に出た。
私は走って彼の隣に並び私達は婚姻届を出しに歩みを進めた。

次の日、仕事に行くと上司が祝福してくれたのは、言うまでもなかった…