報告書を作り終え、気付けば6時45分。
私は、急いでレストランに向かった。着いたのは、7時過ぎだった。
「ごめん。」と私は、待っていた彼に言った。
「大丈夫。さ、行こう。」と彼は、私の前に手を出す。あの時のように私は彼の手を取り、お店に入る。

前と同じようにシャンパンが来て、料理が運ばれてくる。
「美味し。」と私は呟く。彼の方を見ると、私を見て微笑んでいる。
「何?」と聞くと、
「いや、美味そうに食うな…と思って。」と彼は言った。
彼が、テーブルの下で小さな箱を持っていた事を知るのは、それからすぐの事だった。