「 おはよう、葵。
教室の前で朝から何やってるの?」

制服やら手や髪をクンクン匂いを嗅いで、教室にはいるのをためらっていた私に、登校してきた亜沙美が声をかけてきた。

「おはよう亜沙美。
ちょうどよかった。ねぇ、私って甘い匂いするかな?今朝も少しお店手伝ってきたから」

「どれどれ。
んー別に髪もシャンプーの香りしかしないし制服も特に甘い香りはしないけど?」

「甘い美味しそうな香りするじゃん」

背後から私の長い髪をひと束手にすくい、
顔を近づける晒名がいた。

「おはよう。葵と亜沙美ちゃん」

その声にあわてて髪を晒名の手から奪いとる。

私の手をすかさず掴むと顔を近づけてペロリと舐めた。

「甘くて美味しい」

「ひやっっ!!!」

「やばっ!マジか。
うけるゎ晒名。」

朝から変態を炸裂する危険人物に、今日はこれ以上食されるものか!と身構えて私は1日を過ごした。