大きな音と共に目に飛び込んできたのは、

ファミリアが待ち望んだ人、シンだった。

シンはファミリアに手を差し伸べた。


「ファミリア、遅くなった。」


シンがルールを蹴り飛ばし気絶させていたが、

ファミリアはシンのそのマイペースな言葉につられシンの手を取り、


「遅いわよ。」


と笑った。

シンはファミリアの手を引き腕の中に収める。


「…最後に言った言葉、取り消す。

俺は、"今も"ファミリアが好きです。」


「…シン、」


「俺と一緒に、一生を過ごして下さい。」


「はい…!」


シンはファミリアにキスをした。









この結婚式は国中に広がり、

ファミリアとシンはその後正式に結婚。

亡くなったと思われていたファミリアの兄は、

ルールに捕えられていたことが発覚。

無事保護され、

本人の意思で王になるため勉強中。

ファミリアは一時城に居たが、

シン達と森へ帰った。

ファミリアの両親はロン達と気が合い、

隠居後は森へ来る予定。





「これからもっと楽しくなるわね。」


「あぁ、賑やかな日常が待ち遠しいよ。」