「はぁ、はぁ……」 しばらくずっと走り続けていたので、さすがに息が切れた。 あれからわたしは、どこまで遠いところまで行ったんだろう。 周りを見ると、全然知らないところで何も分からない。 「何してんだろ、わたし……」 わたしはそばにあった、電柱に寄りかかる。 わたし、家に帰れるのかな。 今来た場所を、わたしは何気なく見た。 どうやらあれから一直線でずっと走っていたのか。 ……というか、どうやって戻ろう。