「うわぁ…!すっげ〜!」

乾いた大地を歩いていたエリオットは、突如変わった目の前の景色に驚く。セドリックも目を見開き、ビアンカも辺りを見渡している。

目の前には、果てしない砂の大地が広がっていた。太陽が出ていれば焼け死んでしまうかもしれない砂漠。

エリオットは、恐る恐る足を踏み入れる。砂の中に足が入り込み、まるで飲み込まれていくような感覚をエリオットは感じた。

「広いね…。どこまで続いてるんだろう」

セドリックが砂の丘を登っていく。ビアンカが「この星の半分が砂なんじゃない?」とその場にしゃがんで砂をいじり始める。ビアンカが手でかき集めた砂は、サラサラとこぼれ落ちていく。

「ここじゃ人は住めないよな…」

エリオットの呟きにビアンカが頷く。

「住むのなら、オアシスがないと死んでしまう」

エリオットたちが読んだ本では、コブのある動物・ラクダの絵があった。しかし、この星にはもうラクダはいない。この星ではほとんどの動物が絶滅してしまったのだ。