セドリックはそう言いながら、次々に写真を映していく。祭りの写真、農業の写真、学校や保育園の写真ーーー。

すてきな写真を何枚も見せた後で、エリオットが言った。

「しかし、こんなに美しい星もかつては滅亡の危機に立たされていました」

映し出されるのは、まるでアデルバードのような荒れ果てた大地。海に浮かぶゴミ、溶けてしまった銅像、果てしなく広がる砂漠ーーー。

「しかし、その星の人々は地球を救おうと努力し続けました。大人から子供まで、様々な年代の人が手を取り、声を上げ、問題と向き合いました」

三人は、交代しながら訴えた。

アデルバードも地球のように、環境について考えるべきだということ。問題を受け入れ、それについて学ぶこと。発展し続けることが幸せではないこと。

この裁判は、アデルバード全てに放送されている。多くの人々が観ているだろう。かつて滅びかけた美しい星があるということ、そしてみんなで手を取り合ったことを……。