私の前に立つのは学園中の人気者、神崎くんだった


神崎大翔(かんざきひろと)

私と同じ高校1年生

あまりにも整い過ぎた顔が私を見下ろす

高校に入学して早3ヶ月。廊下とかではよく見かけていたが、彼を真正面から見るのは初めてだ

綺麗な顔だなぁ、と思いながらもそろそろ失礼しようとすると

「転んだみたいだけど大丈夫?」

と彼にそう聞かれた


え、心配してくれてるの
転んだとまで言わないけど


「はい、大丈夫です。すみません」

そういって軽く一礼し、小春の元へ向かった