それにそんなことをまだ気にしてくれてたなんて
優しいって噂本当なんだな

「ううん、私もちゃんと前を向いてなかったから」

苦笑いで私も答える

今日の出来事より、申し訳なさそうな表情をする神崎くんに私の方が罪悪感を感じてしまう


それに申し訳なさそうな顔まで絵になるなんて

『美』という言葉は彼にはぴったり
皆が騒ぐのも当たり前か


・・・ってそんなこと考えてる場合じゃない
そろそろ時間だし帰らないと

時計を見るともう18時を回っている

「じゃあそろそろ行くね!携帯ありがとう、神崎くん」

そう言ってその場を立ち去ろうとすると



「待って」



彼が再び私を呼び止める



次の瞬間彼は変な事を言い出した