「え!もう爆弾おにぎり売り切れなの?!」
食堂で響き渡る声
食堂のおばちゃんが苦笑いで「ごめんね〜」と謝っている
そのくせ口を尖らせて納得のいかない表情を浮かべている私の友達、村本小春(むらもとこはる)
「なんでなんでー!お昼休み始まってまだ5分しか経ってないんですけど!ダッシュで来たのにどんだけ皆早いのよ!」
確かに皆早過ぎると思うけど・・・
ここでブーブーと文句を言われるおばちゃんがかわいそうだと思って小春の肩に手を置く
「諦めて小春。ほらあっちにパンが余ってるし買いに行こうよ」
そう声を掛ける私、一ノ瀬菜々(いちのせなな)
どこにでもいる普通の高校1年生