「ありがとうございました!」


私はそう言って20歳くらいのお姉さんから同人誌を受け取った。


そのお姉さんは私たち4人に向かって笑顔で


「いえいえ。私もその原作好きなの!仲間がいて嬉しかった」


そう言うと「じゃあね」と手を振ると大きなキャリーバッグをガラガラと引きながら駅の方へと歩いていった。



そんなお姉さんのすがたを見送ると、私は隣に立って同人誌を大切そうに抱えている花音の肩に手を置き