「もうム、リ.......」


そう言って私は机に突っ伏した。


「何言ってんの?まだ数学しか終わってないんだけど」


「だって難しいんだもん」


机におでこをつけたまま私はそう花音に言った。


「それはあんたがバカだからでしょ」


「うぐっ」



普通に正論で返され、その言葉が心に突き刺さった。



「流石にさ、私もバカバカ言われてたら傷ついちゃうんだよ?」


「そう」


花音はそんな私の言葉をその一言だけでスルーした。



ひ、ひどい!


花音には心がないのかと思うことは多々ある。


まぁ、前みたいに気を使うよりもいいんだけど。


「じゃあ、ちょっと休憩しよっか?」


とののかは一冊の漫画を取り出した。