「ののか、ありがとう!」
そう言って花音は私を前後に強く揺らした勢いのまま私から手を離した。
「うわっ!?」
ドスンッ
私はその勢いのまま地面に倒れこんだ。
しかし倒れている私をよそに、みんなは焼きそばやポテト、焼きイカなどを食べ始めていた。
なんて仲間だ。
倒れている仲間を差し置いて食べ始めるなんて。
そう私が呆れかけた時だった。
「どうぞ」
とののかが私にイチゴ味のかき氷を差し出してくれた。
「おお!さすがののか!」
私はそう言ってすぐにそのかき氷を受け取り食べ始めた。
「キーンってするけど美味しい!」
「キーンってしてよく食べ続けられるわね」
「うん!」
それから私たちはワイワイ騒ぎながらいろんな意味でも花火大会を満喫した。