「はいはいはいはい。お前らもう帰れ」
五十嵐の襟元を掴んで、あいてるもう片方の手で鳴海の背中を押して強制的に追い出す。
「そんなにヤりたいんならうちとヤればええやろ!!!!」
「あっちから誘惑してくんねん!!抱いてもええやろ!!!!」
「な!?何堂々と言ってんねん!!!この性欲魔人!!!!!」
俺を挟んでまで喧嘩を続ける2人。
「はぁ…」と思わずため息が漏れた…
2人を外へ追い出すと、最終的には
「うちも浮気してやるーーー!!!!!!!」
と鳴海が走って行ってしまった。しかもかなり早いスピードで。
「真理亜!!!!!!」
五十嵐が叫んでも鳴海は止まらず…
「お前な、鳴海さ紫苑の姫だろ。1人は危ねぇから早く追いかけろ」
「わかっとるわ!!!!」
五十嵐が立ち上がって、そのまま全力で走っていく鳴海を追いかけた。"わかっとるわ"と言った時、すっげぇ焦った顔してた。やっぱり鳴海が大切なくせに。
あの2人はいつになったら喧嘩をやめるのか…