でも2人は恋人。
喧嘩するほど仲がいい…のか。
「…お前らほんと変わんねぇな」
「なっ!?うちはな、こう見えてもおっぱいは成長してんねん!!!!」
……言うとこそこ?
「真理亜!!!!!!!」
倉庫の扉の方から声がしたと思ったら、さっき出ていったばかりの五十嵐がいた。
「泰成!!!!」
鳴海は五十嵐を見た途端すぐに笑顔になって、走っていく。
「真理亜!!!!」
「泰成!!!!!」
俺が心配することは何もなさそうだ。
2人がぎゅっと抱き合うかと思った時………
バキッ!!!!!!!
と鈍い音が響いた。
うん。そういえばこいつらこういうやつらだった。久しぶりすぎて忘れてた…
ふわりと紫色の帽子が床に落ちて、五十嵐の紫色の髪が露になった。ドサッと尻もちをつく五十嵐。
五十嵐を殴ったのはもちろん鳴海で。
「浮気すんなやこの性欲魔人!!!!!!」
大声で怒鳴りつける鳴海。雷龍のメンバーはただ見守ることしかできない。
「…なんやいきなり!!この怪力ゴリラ女!!!!」
五十嵐は頬から垂れた血をぐいっと手で拭う。
「はぁ!?あんたが浮気するからやろ!?」