しばらく立ち尽くし、自分の席に戻った。

先生の授業が始まるけど、いつもと何もかも

全然違った。

先生がこっちを見向きもしない。

私を当てることもないし。

私の耳もまるで先生の声を受け付けないよう

になり、授業の内容なんて入ってこなかった

それからこっちには目線もくれず授業が

終わった。そっと自分の机の中に数学の

教科書とノートを入れる。

「佳奈?どうかした?」

優菜は私の机にいつもみたいに来る。