「じゃあこれは何?」

先生はそう言い、私の頰に手を添える。

その手には私の涙が付いていて…

「あ…藤井ごめん。ほら…泣くなよ。
責めすぎた。ね?泣かないで。
泣いたら痛み酷くなるから…」

「せんせっ…寝てたから…起こすの
やだった……」

「そっかそっか。俺が寝なきゃよかったな。
ほら、座席倒すから寝れるか?」

行きのバスみたいに座席に横になった。

その上からブランケットがかかる。