先生に付いてゆっくりと歩き続ける

「木下、大丈夫?ストック持とっか?」

優菜は自分が持っていたストックが

邪魔で歩きづらそうにしていた。

「あ、ありがとう」

黒田くんが自分のと優菜のストックを

持ちゆっくりと歩く。

「佳奈、目眩はどう?」

「ん…ちょっと酷くなったかな…」

先生もいるし言わなかったけど時折、

波のように視界が何度か曲がった。

「ちょっと!なんで言わないのよ!」