「うん。俺は藤井以外好きにはなれないよ」

「そっか!良かった!」

「ねぇ、木下…」

先生が私を呼ぶ。さっきまでとは違い少し

縮こまった感じで。

「はい?」

「俺さ、また泣かせちゃった。」

あー…あの時ね。黒田くんを追いかけた時。

「先生!」

私は立ち上がり先生の方を掴む。

「えっ!?な、何…」

「佳奈はそんな事気にしないよ!
多分話したら大丈夫だから!
これからもいっぱい話してあげて!」