「え?これが変態なの?」

けれど本人はまったくその自覚がない様子。


「世でいう変態だな」

「じゃあ白野さんに気持ち悪がられたかな。
ごめんね、思ってること素直に言ったんだけど…」

「それだと余計気持ち悪りぃだろ」


涼雅くんは神田くんを変態扱いする。


「あれ、俺ってやっぱり世間と感覚ずれてるのか」
「今更気づいたのかよ」


確かに神田くんには少し他の人とは違うところがあるけれど、それはみんなにもひとつやふたつ、あるはずだ。


「えー、そっかぁ…白野さんはこんな俺が嫌?」


突然、神田くんは目元を覆っていた手を離した。

薄暗かったはずの空間が、今は少し明るく感じて思わず目を細める。


「意地悪なのは嫌、だけど…あとは嫌じゃない」


目がまだ光に慣れていない中、彼の質問に答えた。
あくまでも素直な意見。