********************************************


「すぐに君は死体に駆け寄り、

ナツコちゃんが“頭を打って死に至った”と理解したはずだ。

だから・・・一度“まごころの家”に戻ったんだろう?


中原先生の部屋に忍び込めば、そこには金属バットがあると知っていたから。

それで彼女の頭を30回殴って、
識別不能に頭蓋骨を陥没させれば、

【何が致命傷になったか】
分からなくなると考えたから。」


「・・・・・・・・・・・。」


「そして更に・・・・
・・・これには頭が下がった・・。

まんまと俺達警察も欺かれたよ。


君は死亡推定時刻を誤魔化す為に、
2つの手段を取った。

1つ目は死体を燃やすことで、死後硬直等からの割り出しを不可能にした。

この時期、“まごころの家”の応接室には灯油ストーブが出ていたから、

金属バットを取りに行った時、灯油も一緒に持ち出したってところかな?」


「・・・・・!・・!!」



「2つ目は・・・“あえて”ミハルちゃんが帰ってくる直前に火を点けた。

ミハルちゃんが帰宅してくるまで、
ずっとそこで待機していた。


“【犯行直後】に鉢合わせした”
“【現行犯】の所をミハルに目撃された”


そうやって、

12月2日 20時~21時の間に菊池ナツコは殺された、

と俺達に錯覚させようとしたんだね?」