初めのうちは親にも何度も叱られた。

ある日喧嘩をして帰った時に、親に叱られなかった。

その時に気づいた。

とうとう、親にも見放されたか…。

でも、特に何とも思わなかった。

いつかその時が来ると思ってたし、人に信頼されてるなんて思ってなかった。

それに、自分に価値があるとも思ってなかったから。

「はぁはぁ…。」

俺は倒れた男たちを見下ろしながら、息を落ち着かせた。

「KO! YOU WIN!」

陽が俺に誇らしげにそう言ってきた。