「先輩、楽しそうですね?何の話をしてるんですか?」

笑顔で先輩たちに声をかけた。

分かりやすく青ざめていた。

「きっ、君の話だよ……?」

「そうっすか。なんか、愚痴が聞こえたような気がしたんすけど」

少し濁して聞いてみた。

「聞き間違いじゃないかしら?」

先輩たちはまだ誤魔化してくる。

「何をしたんですか?」

「別に、何も……………」

下駄箱を思いっきり叩いた。

先輩たちの方を向いて笑顔で言った。

「早く教えてくださいよ」

もちろん驚いていた。

「あの女が悪いのよ。みんなの王子に近づいて、たぶらかして。さらにお姫様だっこよ?許せるわけないじゃない。だから、教えてあげたのよ。調子乗ってると痛い目に遭うってね!」

そんなことで先輩に何かしたのか?

「それは誤解ですよ。俺から近づいたんです。俺は七瀬先輩のことが好きだから。だから、先輩に危害を加えるのはやめてもらえます?次はマジでキレますから。」

先輩は重い口を開いた。

「外の体育倉庫にいるわよ」

それを聞くなり、走ってそこへ向かった。

時計を見ると、五時を過ぎていて暗くなってきている。

急がないと!