キーンコーンカーンコーン

あ、終わった。

ってことは来るじゃん。

もう、寝たふりはしたくないし。

どうしよ。

普通にしてよ。

散り始めた桜が保健室に入ってきた。

桜って綺麗。

淡いピンクの花びらが憎いほど散らばって、空で踊っている。

「先輩」

宮島くんの声が聞こえて振り返ると、もう目の前に立っていた。

「綺麗。。。。」

見とれて思わず、声に出していた。