ママはひよこが立っていたあたりをシャベルで掘りました。

昨日の骨がまだ埋まっているはず。

しかしどんなに掘っても、チキンの骨は出てきませんでした。


「まさか、本当に?」
 

信じられませんが、目の前には一羽のひよこが確かにいます。

チキンの骨は本当にひよこに生まれ変わったのでしょうか。

ひよこは答えるわけもなくただぴよぴよ。

ふわふわの黄色い毛に包まれた正真正銘のひよこです。


「ひよこさん、会えて嬉しいよ」
 

ケンちゃんは早速手のひらにひよこをのせました。

ひよこも嬉しそう。

ケンちゃんに甘えてぴよぴよ鳴いています。

その横でママが一人、目を白黒させていました。