「ママ、すごいよ。早く来て!」
 

ケンちゃんの声でママは飛び起きました。

時計は朝の五時。

こんな時間にいったいなんでしょう。

ケンちゃんは畑にいました。

家の前に作られた小さな畑の中に。


「うそ!」
 

ママは思わず叫んでしまいました。

だって、畑には一羽のひよこがいたのですから。


「ママ、僕が食べたチキンの骨、この畑に埋めといたでしょ。あれがひよこになって出てきたんだよ」